子供がいきなりもう塾を辞めたいと言い出しました。
親としては評判のいい塾だし、続けて行って欲しいと思っていますが、どうしたらいいでしょうか?
元小学校教員・塾講師として約7年の指導経験があるまつもとです。
お子さんがいきなり「塾を辞めたい」と言ってきたら、お母さんは驚きますよね。
「せっかく高い月謝を払ってここまで続けてきたのに」
「あとちょっと頑張れば目標の点数に届くのに」
となんとか続けさせてあげたいと思うお母さんも多いのではないでしょうか?
しかし「塾を辞めたい」と言ってきた背景によっては、無理に続けさせないほうがいい場合もあります。
そこでこの記事では、小学生のお子さんに「もう塾を辞めたい」と言われたときにお母さんにぜひしてほしいことをご紹介します。
塾通いについて悩んでいる親子の参考になればうれしいです。
なぜ「塾を辞めたい」と思ったのか理由を聞く
まずは、塾を辞めたいと思った理由をお子さんに聞くことが一番大切です。
お子さんによって理由は様々ですが
「つまらない」
「勉強についていけない」
「友達は塾に行っていないのに自分だけ行くのが辛い」
「体力的にしんどい」
など様々な理由があるかと思います。
中には「これはただ勉強がしたくないだけの言い訳かな・・?」と思うような理由もあるかもしれませんね。
理由を聞くときにお母さんにぜひ心がけて欲しいのが「否定せずにまずは聞く」という姿勢です。
特に小学4年生くらいからは自我が芽生え始める時期で、未熟ながらも自分の意見を持つようになります。お子さんが自分から「塾を辞めたい」と言ってきたというのは成長した証でもあるんですね。
頭ごなしに否定されると反発したり後々まで「あのときお母さんは話を聞いてくれなかった」引きずることもあります。
イライラするような理由でも、「まずは聞く」という姿勢を大切にしてみてくださいね。
お子さんの話が聞けたら、できれば別の日で時間を決めて、親子で話し合う時間を設けられるといいですね。
子供もお母さんも「塾を辞めたい」という話を聞いた直後は冷静さを欠いている状態です。
「あなたの気持ちはわかった。今いきなり言われてお母さんもびっくりしてるから、明日しっかり話し合いをしよう」
と伝えてあげれば大丈夫です。
なぜ塾に行っているのかという目的を再確認する
話し合いまでにお母さんにぜひ考えておいて欲しいのが、「そもそもなぜ塾に行かせているのか」ということです。
例えば中学受験のための塾通いであれば「なぜ中学受験をすることになったんだっけ?」と受験の理由まで深く考えてみることが必要です。できればでてきた答えに対して5回くらい「なぜ?」と自分で問いかけてみると、より深く塾に行かせていた目的が明確になりますよ。
例えば
- なぜ塾に行かせてるの?
- 中学受験のために→なぜ中学受験するの?
- 〇〇中学校に入って欲しいから→なぜその中学校に入ってほしいの?
という感じですね。
改めて塾に行かせている目的を考えてみることで
「やっぱりいまの塾に通わせてあげたい」
「塾にこだわらなくてもいいのかも」
など、客観的にお子さんの塾通いについて考えられるようになります。
親子でしっかりと話し合うことが一番大切
改めてしっかりと親子で「塾を辞めたい」という問題について話し合いをしましょう。
話し合いで心がけたいのは
- お子さんの話を否定せずに聞く
- 最終的にはお子さんに決めさせる
- 親の思いや他の選択肢があることも正直に伝える
ということです。
この3つの中で特に大切なのは、塾を続けるか辞めるのかは最終的にはお子さんに決めさせてあげることです。
仮に親に説得されて塾を続けることになっても、子供の中では「親に続けろと言われたから続けてるだけ」という意識のままなので、また同じように辞めたいと言ったり、2度目は相談しずらいから嘘をついて塾を休んだりということにもなります。
塾を続ける・辞めるのどちらの選択をするにしても、お子さん自身が決めれば主体性を育ててあげることもできるし、自分が言ったことに責任を持つという意識も持たせてあげられますよ。
そしてお母さん自身の気持ちも正直にお子さんに伝えましょう。
「続けなさい!」ではなく「お母さんはこう考えているから、塾は続けてほしいと思っている」と1つの意見として思いを伝えることが大切です。
また中には「勉強は続けたいけど今の塾は嫌だ」というお子さんもいるかもしれません。
そんな時はぜひ「こういう選択肢もあるよ」とさりげなく紹介してあげるのもいいでしょう。
塾を辞めたいのはなぜ?子供に寄り添って可能性をのばしてあげよう
繰り返しになりますが、親がアドバイスや自分の思いを伝えた上で最終的な決定は子供自身にさせてあげることが大切です。
塾を続ける・辞めるどちらの結論になったとしても、しっかりお子さん自身で考えて親と話し合いができたことは大きな成長ですので、しっかり褒めてあげてくださいね。