うちの子は国語ができなくて。
1年生なのに、ひらがなもちゃんと書けないのが心配です。
元小学校教員・塾講師として約7年の指導経験があるまつもとです。
小学校1,2年生の国語は、今後の学校生活や人生の中で欠かせない基礎を学ぶ教科ですよね。
小学校低学年の国語の苦手は、原因を探った上で正しく対応すれば克服することができます。
この記事では、小学1年生・2年生の「国語が苦手」を克服する方法をご紹介します。
国語の何が苦手なのかを探ろう
一言で「国語が苦手」と言っても、具体的にはどの部分が苦手なのでしょうか?まずは、お子さんの苦手の部分を細かく見ていきましょう。
国語の力は大きく分けて「読むこと」と「書くこと」の2つに分けることができます。どちらが苦手なのか、それともどちらも苦手なのかによっても克服する方法は変わってきますので、しっかり確認してくださいね。
国語の読むことが苦手
お子さんが声に出して教科書を音読する時はどんな読み方をしていますか?
- 「くまさんが」と言葉や文節で区切って読んでいる
- 「く、ま、さ、ん、が」と1文字1文字を追いかけるように拾って読んでいる(拾い読みと言います)
もし2番のように拾い読みをするようであれば、読むことが苦手であると考えられます。
ひらがなは読めるけど、言葉として文字を見ていないので、一生懸命音読をしても文章の内容はさっぱりわかっていないということが多いです。
1年生の1学期のうちはまだ文章も優しく、なんとか拾い読みで読めますが、3学期の内容となると文量も増えてかなり大変になります。
2年生になると物語だけでなく簡単な説明文も出てきますので、より内容が理解できずに文章をみるのも嫌になる子もいます。
3年生以降は理科社会も始まり文章の量がより増えていきますので、読みの力が弱い子は低学年のうちに対策をしてあげることが大切です。
国語の書くことが苦手
ひらがなやカタカナ、漢字が正しく書けない
音読はスラスラと読むことができるけど、文字がうまく書けない子もいますね。
まず大前提として、「低学年の子供にとって書くことは読むことよりも難しい」ということを理解しておく必要があります。
ひらがなや漢字を読めてもうまく書けないというのは自然なことなので安心してくださいね。
文科省が作成している「学習指導要領」の国語の項目にもこのように書かれています。
第1学年においては,別表の学年別漢字配当表(以下「学年別漢字配当表」という。)の第1学年に配当されている漢字を読み,漸次書き,文や文章の中で使うこと。
第2学年においては,学年別漢字配当表の第2学年までに配当されている漢字を読むこと。
また,第1学年に配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,第2学年に配当されている漢字を漸次書き,文や文章の中で使うこと。
(小学校学習指導要領(平成 29 年告示)より抜粋:文部科学省)
つまりまず学年で習う漢字を読み、その後で書いて使えるようにしましょうということですね。
また1年生の中には
- 「ぬ」が「め」になる
- 「あ」が正しく書けない
- 「きゃ・きゅ・きょ」「もっと」などの小さい字が大きくなってしまう
このようにひらがなやカタカナを正確に書けない子もいます。
お母さんにとっては「簡単なのに書けないなんて・・」と心配になりますが、1年生ならよくあることなので安心してくださいね。
ひらがなは本来似た形も多く、丸みのある曲線で書く必要があるので実は難しい文字なんですよ。子供にとってはカタカナや漢字の方が簡単に書ける子もいるほどです。
とはいえ、やはり早いうちに文字も正確にかけるようになった方がいいことには変わりません。
3年生以降には一気に漢字を学習する量が増えてきますので、ゆっくりでも確実に書けるようにしていきたいですね。
鉛筆の持ち方が違う
書くことが苦手な子の中には、鉛筆の持ち方が正しくない子であることも多いです。
間違った鉛筆の持ち方をしていると腕や指、肩などに余計な力が入って疲れやすくなります。またずっと間違えた持ち方で字を書き続けると体の歪みに繋がるのも心配です。
高学年や中学生以降になると書く文字量が増えてより負担がかかっている可能性がありますので、今のうちに正しい鉛筆の持ち方と姿勢を身につけておきましょう。
読むのも書くもの苦手な場合
読むのも書くのもどちらも苦手な場合は、まず読むことから克服していきましょう。
どちらも苦手だからと焦って一度に全て教えようとするとどちらも克服できずにより苦手意識を持ってしまうこともあります。まず読む力を十分につけてから書く力をつけていってあげましょう。
分野別「国語が苦手」を克服する方法
読む力をつけるには?
読み聞かせをしてあげよう
子育てや教育に関わっていると必ずと言っていいほど出てくるキーワードである読み聞かせ。
やはり言葉の習得の入り口として読み聞かせは欠かせない重要なものです。
小学生のお子さんを持つお母さんからよく聞くのは「幼稚園の頃には読み聞かせをよくしてあげたけど、小学生になってからはあまりしなくなった」という言葉です。
確かに幼稚園の頃に読み聞かせをしっかりしてあげると次第に自分で読むことに興味がうつり、親の読み聞かせがなくても自分でどんどん本を読んでいける子もいますね。
しかし国語の特に読むことが苦手である子には小学生になっても積極的に読み聞かせをしてあげましょう。
読み聞かせのポイントは、「どんな場面なのか想像できるように楽しく読む」ことです。
1日10分どんな本でもいいので、場面や言葉をイメージできるようにお母さんも楽しみながら読んでみてくださいね。
余裕があれば読んだ後に「どんな人が出てきた?」「くまさんはうさぎさんから何をもらったの?」の聞いてみると、イメージして聞けていたかがわかります。
もし子供が思い出せなければ一緒に本を開いてその部分だけ確認してみましょう。
子供が興味のある本を読ませてあげよう
子供自身が本を読むことに興味があれば、好きなジャンルの本を用意して自分で読むのも大切です。
大人としては読書感想文の推薦図書のようなものを読んでほしいと思いがちですが、大切なのは興味のあるうちにどんどん読書経験を積ませてあげること。
漫画でもアニメの本でも構いません。漫画をきっかけに歴史や科学的な事象などにも興味を持つ子はたくさんいます。
本屋や図書館に一緒に行くのも効果的ですし、仕事をしていてなかなか時間が取れない場合は通信教育の教材で届く本を活用するのもおすすめです。
例えば進研ゼミのチャレンジ・チャレンジタッチのように会員専用の電子書籍約1000冊が読み放題になっている教材もあるので、上手に活用してみましょう。
書く力をつけるには?
鉛筆の持ち方や姿勢を確認しよう
鉛筆は親指・人差し指・中指の3点でしっかりと支えてあげましょう。市販の鉛筆の持ち方のサポートをつけると、子供にも負担なく正しい持ち方ができるのでおすすめです。
また左利きであっても本人の負担でなければ問題ありません。
上手に書けている字をピンポイントで褒めてあげよう
文字を書くことは低学年の子供にとっては少し難しい文字もあります。
学校のノートやプリントなどで汚い文字や間違えている文字を指摘する前に、正しく上手に書けている1文字をまずはしっかり褒めてあげることが大切です。
国語が苦手な子にとって、たった1文字でもお母さんに褒めてもらえる経験が積み重なると自信になっていきます。
また間違えている字は赤ペンなどで隣に正しい文字を書いてあげて「真似っこして書いてごらん」というだけでOK。
細かいポイントは口で言っても子供は理解ができません。ここでも真似して書けたらしっかり褒めてあげてくださいね。
国語の苦手を克服できるおすすめ教材は?
国語が苦手な小学1年生2年生のお子さんをもつ保護者の方に向けて、原因や解決方法をご紹介してきました。
大切なのは、お子さん自身が楽しみながら読んだり書いたりする学習習慣をつけることです。
学習習慣や学力の基礎作りに役立つのが、通信教育やタブレット学習です。
お子さんのタイプ別におすすめの教材をご紹介していますので、ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね!