わが子が不登校になってしまった。
私の何が悪かったのだろう?親はどう対応したらいいのかな?
元小学校教員・塾講師として約7年の指導経験があるまつもとです。
お子さんが不登校や保健室登校などになると、「このまま学校に行けなくなったらどうしよう」と心配になりますよね。
自分の対応や子育てを責めてしまう方もいるのではないでしょうか?
先にこれだけはお伝えしたのですが、お子さんが不登校になるのは親だけが原因でも、もちろん本人が悪いわけでもありません。
「学校の環境とお子さんの特性が合わなかった」それだけだと私は考えています。
なので、もし今あなた自身が自分やお子さんを責めているのであれば、いますぐやめてくださいね。
でも不登校の子供の親としてどう対応したらいいのか、悩んでいる方も多いかと思います。
そこでこの記事では、元教員・塾講師として多くの保護者の方の相談を聞いてきた私の視点で、不登校のお子さんを持つ親の対応についてご紹介します。
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そもそも不登校の理由とは?
子供が不登校になる理由というのは、実はデータを見てもこれといったはっきりとした理由がないことが多いようです。
(日本財団 不登校傾向にある子どもの実態調査より引用)
上のデータを見てもらうと、中学生の不登校の理由は「疲れる」「朝起きられない」が上位です。
一見ぼやっとしていますが、心の疲れやストレスなどの様々な要因が重なって、体に異変として現れているのではないかなと考えられます。
また、次に原因の多くとして上げられているのが「勉強についていけない」「テストを受けたくない」といった勉強面でのストレス。
中学生になって勉強が難しくなったこともありますが、テストで評価されることのプレッシャーなどによる心のストレスも関係がありそうですね。
子供が不登校になったら心がけたい4つの親の対応とは?
学校に行かせることを目標にしない
不登校になったお子さんは、理由が何であれ「学校に行けなかった自分」に対して苦しんでいます。
「友達はみんな学校へ行けるのに、なんで自分だけこんなに辛いのだろう」
「普通のことができない自分はダメだ」
「お母さんは悲しんでるだろうな、申し訳ない」
言葉や態度に出さなくても、心の中はこのような感情が渦巻いていることが多いです。
イライラしたりものを壊したりという態度として表現している子も、気持ちのやり場がなくどうしていいかわからなくなっていることの表れですね。
苦しんでいる子供に
「早く学校に行けるといいね」
「学校に行った時に困らないように勉強しないと」
「〇〇ちゃんが早く学校来てねって行ってたよ」
と、学校へ行くことが前提の言葉をかけるとより「自分はダメなんだ」という気持ちに追い打ちをかけてしまい、逆効果になることも。
まずは学校へ行くことを目標にするのではなく、お子さんが
- 自己肯定感を持って好きなことができる
- 前向きに自分で選んで行動できる
ということを目標にするのがおすすめです。
学校に行くかどうかはあくまで結果です。
まずは「学校に行くべき」という固定観念を捨てましょう!
親が相談できる相手や場所をもつ
不登校になったお子さんだけでなく、親も同じくらい苦しいですよね。
冒頭に「自分を責めないで」とお伝えしましたが、ふとした瞬間にお子さんの将来を心配して焦ってしまうという方も多いかもしれません。
親の焦りや不安は、お子さんに必ず伝わります。
お子さんの気持ちのフォローをするには、まずお母さん自身が気持ちの余裕や安定を持てるといいですね。
1人ではどうしても考え込んでしまいがちになるかと思いますので、相談できる相手や場所を持つのがおすすめです。
でもママ友や職場の人にはなんだか言いにくい…。
学校に通うのが当たり前という考えを持っている方には少し話しずらいかもしれませんね。
できれば、不登校に理解のある専門家に話ができる環境があるのが理想です。
ご自身が相談しやすい環境であればどこでもいいのですが、例えば
- 学校の担任の先生
- スクールカウンセラー
- 不登校児の受け入れをしているフリースクール
- 市町村の支援センター
などが考えられます。
また学習面の相談であれば、学習指導のプロ講師に相談してみるのもいいですね。
タブレット学習のすららは、不登校のお子さんの利用者が多く、専任のすららコーチが親子を手厚くサポートしてくれます。
選択肢を伝えたら子供自身に選ばせる
小学校高学年〜中学生になると、自分の意思や意見を持つようになってきますよね。
時々大人でもハッとするような発言や知識を持っていることもありますが、まだ学校や友達付き合いの世界しか知りません。
少し長く生きている先輩として、普段のコミュニケーションで「こんな方法もあるよ」「こういうやり方もあるよ」ということをこまめに伝えてあげる機会があるといいですね。
ポイントは、「さりげなく簡単に」です。
あまりくどくどと言うのも説教くさくなりますし、おそらく反発されるでしょう。
もし親からの意見を全然聞かないと言う場合は、不登校の状況を理解している第三者から新しい視点を伝えてもらうのもおすすめですね。
そして情報や選択肢を伝えたら、あとは本人に任せることも大切です。
「やってごらん、後ろでちゃんと見てるからね」と言う姿勢を伝えて、しっかり見守ってあげましょう。
学校では体験できないことをやってみる
不登校で学校に行けないということは、前向きに考えれば普段学校ではできないことを思いっきり体験できる時期でもあります。
もちろんお子さんの気持ち優先ですが、もし外に出られる状態であれば無理のない範囲で様々なことを体験させてあげるのもいいですね。
旅行に行くなどの大きな体験もいいですが、例えば
- 毎日の買い物の手伝い(荷物を運ぶ、会計をするなど)
- 料理をする
- 家の掃除をする
- 洗濯物を干す
- 野菜を育てる
- 家計簿の記録をしてもらう
など、大人が当たり前に毎日の生活でやっていることを一緒に体験してみるのもおすすめです。
毎日ある行動だと生活リズムも整いますし、自分で効率や手順を考えて行動するきっかけにもなりますね。
不登校中の過ごし方について50名に聞いたアンケート結果もありますので、合わせて参考にしてください。
学校に行くことがすべてではない。ゆっくり前に進もう
不登校のお子さんを持つ親に心がけてほしい対応を4つご紹介しました。
- 学校に行かせることを目標にしない
- 親が相談できる相手や場所をもつ
- 選択肢を伝えたら子供自身に選ばせる
- 学校では体験できないことをやってみる
初めから一度に全部行うのは難しいかもしれませんが、意識できる部分からでも対応することでお子さんが前に進むきっかけになります。
ゆっくり焦らず、「お子さんが生き生きと毎日の生活を楽しむ」ことを大切にしてみてくださいね。