公文式って有名だけど、通わせたらどんなメリット・デメリットがあるんだろう?
やっぱり小さいうちから通わせたほうがいいのかしら?
元公文式講師のまつもとです。
全国に教室がある公文式は、お子さんをお持ちの方なら1度は検討しますよね。
公文式での学習はメリットはもちろんデメリットもあります。
入会前にデメリットもしっかり確認しておくと、入会後に「やっぱりうちの子には合わなかった」という後悔をする可能性が低くなりますよね。
また幼児や小学生のうちから通った方がいいかどうかについては、学習の目的によっても変わります。
そこでこの記事では、公文式のメリット・デメリットについて、元講師の視点で本音でご紹介します。
公文式は一人ひとりに合った進度で先取り学習もできる学習塾ですが、1教科で月額7,150円〜(税込)と料金が高めなのが難点です。
「子どものペースに合わせて学力アップや学習習慣をつけたい」
「将来に役立つ思考力を小学生のうちから育てたい」
と考えているのであれば、公文式と合わせて無学年学習方式のタブレット学習も検討してみましょう。
公文式と同じように学年を超えて先取り学習ができる上、4教科で月額8,228円(税込)から利用できるのでリーズナブルなのもうれしいポイントです。
こちらの記事で詳しくご紹介していますので、チェックしてみてくださいね。
公文式のメリット
一人一人にあった進度で学習できる
公文式のメリットは、やはりあなたのお子さんにあったスタート地点から自分のペースで学習を進められることですよね。
一般的な塾や通信教育などの教材は今のお子さんの学年に合わせて学習を進めていくので、前の学年で習ったことを理解していない部分があってもどんどん進んでいってしまいます。
しかし公文式では、入会時に診断テストという学力チェックを行った上で、お子さんがスラスラできる位置からスタートします。
2学年くらい下の問題から始まることが多いので初めは「簡単すぎる!」と感じるかもしれませんが、
- 学習習慣をしっかりつける
- 公文の教材の解き方やルールに慣れる
という目的があるため、かなり易しい問題から学習を始めていきます。
計算力や文章読解力がつく
公文式に入会するきっかけでよく聞いたのが「公文に通っているクラスの子が計算がとても早くて驚いたから」という通塾生の評判です。
特に公文式が始まるきっかけとなった算数は「高校の数学を小学生でも解けるようになるためには?」という逆算の視点で教材が作られているため、その基礎となる四則計算を徹底的に練習します。
自分で時間を図りながらどんどん解いていくので「式を見たら反射的に答えが浮かぶ」というレベルまで達する子も多いですね。
また国語は教科書に出てこない文章も数多く出てくるので、全文ではありませんがかなりの量の文章を読み進める力がつきます。
公文の教材をきっかけに読書習慣がついたという声もよく聞きました。
学年を超えて勉強を進めることができる
先ほど一人一人にあった進度で進めることをメリットとしてご紹介しましたが、復習はもちろん今の学年に関係なく先取り学習をすることもできます。
公文式では入会後1年を目安に今の学年に追いつくことを指導の目標としているので、宿題や指導がしっかりとなされていればそこから先は2学年分3学年分とお子さんの学力に合わせて進めることができます。
公文式のデメリット
料金が高い
公文式のデメリットとしてまず挙げられるのが月額の会費が高いということです。
2018年以降値上がりし、1教科あたり税込7,150円(東京・神奈川は税込7,700円)となっています。
家計には大きな負担となってしまったのは残念ですね。
会費についての記事もありますので、よかったらこちらも参考にしてくださいね。
図形問題や文章問題はない
公文式は計算力はかなりしっかりつきますが、教材の中に図形問題や文章題が出てくる回数はごくわずかです。
そのため、図形問題や文章問題をやらせたい家庭にとっては物足りなさを感じるでしょう。
公文で計算力を高めつつ、別の教材で図形や文章題をする必要があります。
教科書や中学受験には対応していない
公文式で使っているプリント教材は、完全オリジナル教材です。
学習指導要領や地域の小学校の教科書などには対応はしていないので、もし学校の予習・復習として公文を検討しているならやめておいたほうがいいかもしれませんね。
教科書準拠の学習であればポピーが小学生には根強い人気ですね。
またよく「中学受験に備えて公文に通わせた」という評判もありますが、公文式の教材はそもそも中学受験向けの内容にはなっていません。
ただ計算力や読解力、学習習慣などをつけることはできるので、3年生ごろまでは公文で学習の基礎を作った上で4年生からは中学受験向けの問題に本格的に取り組んでいくという子は多くいました。
短期間での成績アップは無理
たまに公文式の入会を検討している方から
「3ヶ月後の英検に間に合うように英語力をつけたいんですができますか」
というような短期間で結果を出して欲しいという要望をもらうことがありました。
先ほどもお伝えしたように、公文式は1年2年という中長期の学習を想定して基礎学力をつけていくオリジナル教材です。
- 定期テスト対策
- 英検、漢検合格
- 中学受験数ヶ月前
といった「短期間で成績アップ!」を期待するのであれば塾や検定対策用の講座などを利用するほうがいいでしょう。
プリントの管理や処分が必要
お子さんが学習している内容にもよりますが、公文式は1日の授業・宿題で5〜10枚のプリントを使って学習します。
日曜日は宿題をお休みするとしても1週間で30〜60枚、1ヶ月だと120〜240枚にもなるため、プリントの保管方法や処分の時期などは実は入会前から考えておくことが必要です。
特に学校や家庭で持ち物管理が苦手なお子さんは、そこに公文のプリントまで増えるとかなり大変。
親の管理が必ず必要になりますので、共働き家庭や兄弟姉妹がいる家庭は少し工夫が必要かもしれませんね。
宿題をしっかりやらないと効果は半減
公文式は教室に通う日が週2回、残りの5日は家庭で宿題を行います。
先生も家庭で無理のない範囲でできるように量や進度の調整はしますが、宿題を毎回しっかりやってくる子とやらない子では学力にはっきりと差が出ます。
お子さん自身の学力もなくはないですが、影響として大きいのは「親が宿題の重要性を理解してしっかりやらせているか」です。
もしここまでのデメリットを受けれ入れた上で公文式に通わせたいのであれば、教室任せにするのではなく家庭学習をしっかりやらせることが大切ですね。
「仕事もしていて忙しいし、ちょっと厳しいかも」と思うのであれば、子供が一人でも学習できるタブレット学習など別の教材を検討してもいいかもしれません。
公文式は合えば基礎力を伸ばすには○。でも合わない子もいます
ここまで公文式のメリットとデメリットをご紹介してきました。
公文式の学習法や教材とお子さんの相性が合えば、基礎学力を大きく伸ばすきっかけになるでしょう。
一方で、どんなに有名な教材であっても相性が合わない子はいます。
この記事を読んで「もしかしてうちの子にはちょっと合わないかも…?」と感じた方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。