学研教室は発達障害があるうちの子にはどうなんだろう?
評判や公文式との違いを知りたい!
元小学校教員・塾講師として約7年の指導経験があるまつもとです。
学研教室は、全国に教室がある学習塾ですね。
特に幼児〜小学生で通っている子が多く、周りのお友達が利用していたり評判などを聞いて気になっている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、学研教室を発達障害のお子さんが利用するときのメリットや注意点、公文式との比較など詳しく紹介します。
学研教室の発達障害支援は、教室や先生によってサポートや指導への捉え方が違うようです。
発達障害を持っている子でももちろん通うことはできますが、1つの教室でお友達と一緒に学習をするため
- 周りに人がいると集中できない
- 学校の教室に馴染めない、授業が座って聞けない
- ちょっとした音や匂いなどに敏感
のような特性を持つ子は、利用しにくい場合もありますね。
通塾以外にも、自宅でお子さんの学力やペースに合った学習ができる
などもあります。
特に同じ学研グループが運営している学研の家庭教師は、発達障害や不登校サポートに特化したコースも用意されています。
無料の資料請求や相談もできるので、学研教室と合わせてぜひ検討してみましょう。
学研教室の基本情報
運営会社 | 株式会社学研エデュケーショナル |
対応学年 | 0〜2歳、幼児、小学生、中学生、高校生 |
対応教科 | 算数・国語・英語・理科・社会 |
料金 | 2教科:8,800円(算数・国語) 3教科:13,200円(算数・国語・英語) |
公式サイト | 学研教室公式サイト |
発達障害の子が学研教室を利用する良さ・メリット
学研独自の教材で基礎力アップや先取り学習もできる
学研教室の学習方法は、学研オリジナルの教材(プリント)を使って、お子さん自身が自分で考えながら学んでいきます。
「自分で考える力」を育てながら、お子さんのペースで進めていけるのが魅力ですね。
一般的な塾のような一斉指導ではないので、
- 先生の指示を聞いて行動するのが苦手
- 最後まで先生や友達の話を聞くことができない
という特性を持つ子でも、目の前の自分のプリントだけに集中できます。
学研教室の教材は教科書に合わせて作られているので、学校で学習する内容の基礎がために最適です。
算数だけ、国語だけという受講の仕方はできないの?
学研教室は小学生は算数と国語がセットになったコースが基本ですね。
総合的な基礎力をしっかり固めるため、1教科のみの受講はできません。
どの教科も、スモールステップで
- プリントの解説を読んで理解する
- 問題を解く
- 先生に採点してもらう
という流れで、1教科あたり30分ほどで学習できるように構成されています。
確認テストなどを踏まえて上でしっかり理解できていると先生が判断した場合は、今の学年に関係なく先取りをすることもできます。
逆にまだ理解がしっかりできていない場合は、少し戻ったり繰り返し学習をしてしっかり定着させることができるのもいいですね。
発達障害のお子さんには、特にこの無学年学習は相性がいい学習方式ですね!
発達障害の子向けタブレット学習でも、無学年学習を採用している教材が多いです。
ロボットプログラミングや科学教室などコースが豊富
学研教室で学習できる教科は、基本的には算数・国語・英語の3教科です。
ただ教室によっては、幼児から高校生までの幅広い年齢層に合わせた教科以外のコースが用意されている場合も。
特に、ロボットプログラミングや科学教室などのコースは、発達障害のお子さんたちにとっても魅力的な選択肢ですね。
発達障害の子の中には、実際に手を動かして学ぶ実験や工作などが得意な子も多いです。
教科の学習には興味を持てなくても、ロボットプログラミングや科学コースをきっかけに学ぶことへの興味や好奇心を引き出してあげられるかもしれません。
またプログラミングの学習を通して、問題解決能力や論理的思考力がグッと伸びたというアンケート結果もあります。
ただしこれらのコースを解説している教室はまだ少なくとても限られている上、教材費なども高額なのが難点ですね。
自宅でできるワンダーボックスは発達障害のお子さんで使っている子も多いです。
お子さんが興味を持ちそうであればこちらから試してみるのもいいですね。
担任の先生との定期面談で成長を確認できる
学研教室でちゃんとうちの子が勉強できるのか心配…。
授業の様子を知ることはできるのかな?
学研教室では定期的に先生との面談があるので、そこでしっかり教室での様子を聞くことができます。
特に発達障害のお子さんは学習の課題も人それぞれ。
ADHDのお子さんであればまずしっかり座って集中できているのか、LD(学習障害)の子なら今の教材でちゃんと理解しているのかなど、保護者としては不安も多いですよね。
学研教室では定期的に担任の先生との面談があるのが大きな安心ポイント。
面談を通じて、
- お子さんの学習の進捗や課題
- 教室での様子
- 成長したポイント
などを詳しく確認することができますね。
もし悩みや気になることがあれば、面談は直接質問できるいい機会です。
先生も保護者と一緒に課題や家での宿題の取り組み具合を確認することで、よりお子さんに合った学習の進め方や教材の調整をしてくれます。
発達障害の子が学研教室を利用するデメリット・注意点
集団で学習する環境が苦手な子には不向き
学研教室は週2回教室に通塾する形で学習を進めていきます。
学校のような一斉授業ではなく教材自体はお子さん自身のペースで進められますが、周りに常に別の友達がいる状態で学習します。
- 周りに人がいると音や会話が気になって集中できない
- 人に見られているのが苦手
- 学校の授業中もじっとしていられない
という特性を持つ発達障害の子にとっては、そもそも通塾スタイルの塾が合わないかもしれません。
発達障害向けのタブレット学習や、ある程度大人の目があって欲しい場合はオンライン家庭教師も合わせて検討してみましょう。
マンツーマン指導はしてもらいにくい
学研教室で学習するプリントは、教室の先生が一人一人に合わせて調整した上で教材を用意してくれます。
ただし週2回の教室での授業中は基本的には先生1人で教室にいる生徒全員の進み具合などを見ているため、お子さんだけに合わせた個別指導はしてもらいにくいですね。
- マンツーマンでしっかり指導してもらいたい
- わからないところはすぐに先生に聞ける方がいい
というお子さんの場合は、学研教室での学習は向いていません。
ちなみに公文式も同じような学習形態になるため、マンツーマン指導であれば発達障害向けの家庭教師の方がおすすめです。
発達障害の知識やサポートは先生次第
学研教室の先生は全員研修や勉強会などで指導力や学研教材への理解のスキル向上をしています。
しかし発達障害の知識やサポートに関しては、先生によって様々と考えておく方がいいでしょう。
- 発達障害の子のサポートが得意な先生の教室を探すには
- すでに学研教室に通っているご家庭の声を聞いてみる
- 体験時に直接先生に質問してみる
と、実際に近所の教室に足を運んでみて調べてみるのが一番早くていいですね。
発達障害の子にはどっち?学研教室と公文式を比較
学研教室と比較して検討することが多い公文式について、
- 学習内容や特徴
- 学習サポートの違い
- 教室環境
- 料金
について比べてみました。
学研教室と公文式の学習内容・特徴は?
学研教室 | ・算数、国語、英語(一部教室はプログラミングなど) ・学力に合ったプリント学習 ・教科書に沿った内容 ・1教科のみの受講はできない |
公文式 | ・算数、国語、英語(一部教室はフランス語、書写など) ・学力に合ったプリント学習 ・公文式独自カリキュラム ・1教科のみの受講ができる |
学研教室と公文式は「週2回教室に通ってプリント学習をする」という学習形態は同じです。
学習できる教科も同じですが、学研は国語と算数は必ず2教科セットで学ぶのに対して、公文式は1教科のみの受講もOK。
「算数だけやりたい」「苦手な国語だけなんとかしたい」という場合は公文式の方が利用しやすいかもしれません。
またどちらもプリント教材を使って教室での学習や宿題を行いますが、教材の作りやカリキュラムが大きく違います。
- 学研は教科書の内容に沿ったプリントを、無学年学習で学ぶ
- 公文式は計算や読解を中心とした独自プリントを、無学年学習で学ぶ
そのため、
- 学校の単元テストや授業内容をしっかり身につけたい
- 学校で学ぶ基礎を、お子さんのペースで復習・先取り学習したい
という場合は学研の方が得意です。
一方で、
- 計算力や読解力を伸ばして自分で考える力をつけたい
- 将来中学受験や難関校などの受験に向けて先取り学習したい
という場合は公文式の方があっていますね。
学研教室と公文式の学習サポートの違いは?
学研教室 | ・お子さんの学力に合わせた教材設定 ・担任の先生との定期面談 |
公文式 | ・お子さんの学力に合わせた教材設定 ・担任の先生との定期面談 |
学習サポートについては、学研も公文もほぼ同じですね。
先生との面談は教室にもよりますが、年2〜3回程度設定されているようです。また教室通信のようなお知らせプリントなどを配っている教室もありますね。
メールや電話で気になることを質問したり問い合わせたりすることは授業中の時間を除けば対応してくれることが多いですが、教室によって時間帯などが指定されている場合もあります。
学研教室と公文式の教室環境は?
学研教室 | ・スクール形式が多い ・あいさつや持ち物の整頓などの指導あり |
公文式 | ・スクール形式が多い ・あいさつや持ち物の整頓などの指導あり |
教室の環境も、学研と公文式はどちらも近所にある教室に通うスタイルで学びます。
教室の場所は地域によっても異なりますが、学校の帰り道にもよりやすい場所にあることが多く、マンションの1室や先生の自宅の1室など様々です。
教室内は長机が並ぶスクール形式が多いですが、一斉授業はなくお子さんにあったプリントで黙々と学習していきます。
また公文式も学研も、学習以外の生活指導もしっかりと取り組んでいます。
例えばあいさつや、靴を脱ぐ教室の場合は靴を揃えるなどの基本的なマナーですね。
教室の雰囲気や、どの程度の生活指導なのかは先生によって大きく異なります。
学研教室と公文式の料金は?
学研教室 | 2教科:月額8,800円(国語・算数) 3教科:月額13,200円(国語・算数・英語) 入会金:5,500円 |
公文式 | 1教科:月額7,150円〜7,700円(国語・算数・英語) 2教科:月額14,300〜15,400円 3教科:月額21,450〜23,100円 入会金:なし |
※全て税込料金、小学生の場合
※公文式は東京・神奈川とそれ以外の地域で料金が異なる
学研教室と公文式の料金を比較すると、学研教室の方が料金は安いですね。
公文式は入会金はないものの、複数教科を受講しても割引等はありません。
「もう少し費用を抑えたいな…。」という場合は、学研や公文式と同じように無学年学習で学べるすらら(5教科で月額8,228円〜)などのタブレット学習も検討してみましょう。
学研教室の発達障害の口コミ評判は?
お子さんの特性に合わせた学習サービスを選ぼう
発達障害のお子さんを持つご家庭向けに、学研教室のメリットや注意点、公文式との比較などをご紹介しました。
全国にたくさんの教室があり通いやすい学研教室ですが、一番大切なのは「お子さんの特性や性格に合っているかどうか」ですよね。
発達障害を持つ子は、お子さんによって
- 教室に通ってお友達と学習する方が向いている子
- 安心できる自宅で学習するのが好きな子
- ゲーム感覚で楽しくまなぶ方が夢中になれる子
など、同じ障害名がついていてもぴったりの学習環境は様々です。
学研教室のような通塾タイプのほか、今は
などもあります。
お子さんに合った学習スタイルで学力も可能性もどんどん伸ばしてあげるためにも、ぜひ合わせて試してみてくださいね!